どうしても続けられない人が陥るワナとは?

米国にロミンガー社というのリーダーシップを研究している会社があります。

この会社の調査によれば、経営幹部としてリーダーシップをうまく発揮できるようになった人に「どのような出来事が役立ったか」について尋ねました。

回答は、「70%が経験、20%が薫陶、10%が研修」という結でした。

経験というのは「仕事」、薫陶というのは「上司の言葉」です。

研修というのは10%程度の貢献度ですが、研修で学んだことを実際に現場で適用していくことが必要です。

エグゼクティブコーチングの第一人者であるマーシャル・ゴールドスミス氏は、リーダーをより良いリーダーにするための行動や言動の変革を続けることの重要性を説いています。

なお、マーシャルゴールドスミス氏の論文の翻訳については、ゴールドスミス氏ご本人の承諾のもとで行っております。

 

ある厳しい質問により効果的なリーダーになる

マーシャル・ゴールドスミス

私たちが変化するのを妨げているものは、私たちをより効果的なリーダーにするのだろうか。

素晴らしい質問である。

私は、自分のリーダーシップ開発コースの参加者が、実際に私が教えたことを実践しているかどうか、そしてより効果的なリーダーになったと見られたかを測定している唯一のエグゼクティブ向け教育者であろう。

セッションの終わりに、私はリーダー(既に360度フィードバックを受けている)に、仕事仲間をフォローアップし、どうすれば彼らがより効果的になり続けられるかのアイデアを継続して質問するかを尋ねている。

一年後、70%が推奨されたフォローアップを実践していた
(それは彼ら自身ではなく、仕事仲間からの報告による)。

30%は全く何もしていなかった。

私はこの結果を恥じていない。私はハッピーだ。

フォローアップをした70%の人がより良いリーダーになったと見られているだけでなく、何もしなかった30%の人も悪くなっていないのだ!

しかし、あなたへの質問だが、30%の人はそうすることがより効果的なリーダーになると判っていながら、何が変化することを防いでいたのだか。

 

途中で放棄する

私は、クライアント企業のひとつで「何もしなかった人」の多くにインタビューをし、なぜ彼らはフォローアップのコミットメントを途中で放棄したのかを確かめる機会を持った。

彼らの答えは、誠実さ、倫理、価値観とは全く関係なかった。

「何もしなかった人」は良い価値観を持つ素晴らしい人たちだった。

彼らは、仕事仲間をフォローアップしなかったことに済まなさを感じている知性のある人たちだ。

もし、それが知性か価値観の欠如でなかったなら、なぜ私の研修の参加者の30%が実践するように教えられたことをやるというアイデアを放っておいて、一年間を全く目に見える成果なしに過ごしたのだろうか。

 

言い訳、言い訳

答えは、ある夢想と関係している。私はこの夢想に何年も浸っている。

事実、あなたもまた同じような繰り返し発生する夢想を持っているだろう。

この夢想はなぜ私の研修の参加者がやるべきだと判っていることをやらずに終わってしまったのかを説明する。

それはまたおそらく、なぜ人生やキャリアにおいてやるべきだと判っている多くのことをしなかったかを説明するだろう。

 

夢想はこんな感じ

「私は今もの凄く忙しい。事実、これまでの人生で感じたことがないくらい忙しい。

時々、私の人生はちょっとコントロール不能な感じがする。

しかし、私は今非常にユニークで特別な課題に取り組んでいる。

私はこの最悪なことは数ヶ月で終わると考えている。

それから、何週間かかけて、身辺を整理し、家族との時間を過ごし、『健康的な生活』プログラムを始め、個人的な育成に取りかかるだろう」

 

厳しい質問

今までに、この夢とおぼろげながら似ている夢想を持ったことはないだろうか。

どのくらいこれと同じような繰り返しの夢を見て来ただろうか。

私が出会ったほとんどのリーダーは、何年もそれを持ち続けていた。

私は現実の人たちが現実世界で現実の行動変革をする手助けをしようとして厳しい教訓を学んだ。

あなたが夢に描いている「何週間」は起こらないだろう。

傾向を見て欲しい。

明日が今日よりもより常軌を逸しているのは十分可能性があるのだ!

もしあなたが本当に変化したいのなら、自分自身にこのきつい質問をすることだ。

「私は今変わる意思があるのか。『数ヶ月内』ではなく、『追いついた時』ではなく。今だ」

さあ、深呼吸をする。

壮大な計画は忘れる。人生の異常さを受け入れる。

今出来ることをやる。

他のことは全て放っておく。

今あるものと和解する。

あなたがやろうと「計画」したが、それをやる時間が取れなかった「個人的な改善」活動を一覧表にする。

 

各々の活動について自分自身に挑戦する

二週間以内にリストから選んだ活動を始め、自分を苦しめることを止める。

 

最後に

本日の記事はいかがでしたか。

自分に言い訳をせず、目標を達成できる心の強さを持ちたいものです。

yujiro akimoto
  • yujiro akimoto
  • 【経歴】
    兵庫県神戸市出身。

    大学卒業後は、日系の精密機器メーカーに入社。約9年間に渡り人事、海外販売 (東南アジア地域)、営業支援などの業務を経験。

    その後、コンサルティング業界に転職。
    戦略コンサルタントとして、通信業・製造業・専門サービス業などのクライアントに対する戦略立案や戦略の実行支援などに携わる。

    コールセンター会社の経営企画と人事の担当役員として事業会社の経営に携わった後に、株式会社秋元アソシエイツを設立し、組織の生産性向上などのコンサルティングサービスを提供する。

    【資格】

    Marshall Goldsmith Stakeholder Centered Coaching (Certificated Coach)
    全米NLP協会 プラクティショナー
    TOEICスコア: 915

コメントを残してください。